シラバス参照

印刷
講義名 被服材料化学論
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 3学年
必修・選択 選択
講義名(英文) Chemistry of Clothes Materials
学部・学科 大学院生活環境学研究科被服環境学専攻(博士後期課程)

担当教員
氏名
◎ 米山 雄二

授業概要 / Class Description 衣服をデザインし企画・制作する際に、また衣服を着用して快適であると感じる際には、布地素材の様々な性質が関与している。また、繊維性能が高度化した新しい繊維素材が次々に登場してきているなか、被服素材の性質を本質から理解することが必要である。本講義では、その理解を化学的視点から論じる
到達目標 / Goal 繊維やテキスタイルの性質を、物質を構成する原子・分子の化学的挙動と関係づけて、理論的かつ総合的に考えを深めることができる
実務経験 / Business Experience ライオン株式会社に勤務し、衣料用洗剤、漂白剤、仕上げ剤、台所洗剤、殺虫剤など商品企画&研究開発、および表面改質高分子の合成および物性解析などの高分子基礎研究に従事
授業計画 / Class schedule
内容
第1回物質とは何か、物質の変化とは何かについて説明し、繊維やテキスタイルを化学的視点から論じる全体像を解説する
第2回原子・分子・イオンの構造やこれらの粒子から物質ができる仕組みと、物質の質量関係について解説する
第3回元素の周期律をもとに、原子の電子配置の共通点や化学的性質について理解し、化学的変化を表す方法を解説する
第4回物質の化学的変化を表す方法および物質量を表す方法を理解し、化学反応式における量的関係を解説する
第5回物質の基本的な状態を表す固体、液体、気体を、物質粒子(原子、分子、イオン)からとらえ、粒子間にはたらく粒子間の引力関係と温度・圧力と状態変化について解説する。
第6回物質粒子の集合体の考え方から、その状態が変化する物理的変化について気体を例に取り上げ、その性質および気体の状態変化を表す状態方程式、混合気体における分圧の考え方について解説する
第7回気体と同様に液体の性質を物質粒子の視点から理解し、溶解度と濃度の意味、および希薄溶液とコロイド溶液の特徴的な性質について解説する。
第8回物質そのものが変化する化学変化について、物質の持つエネルギーと反応にともなう熱変化からとらえ、その変化を表す熱化学方程式を解説する
第9回熱エネルギー変化と化学反応が進む速さについて考え、身近な化学反応である酸・アルカリ反応および酸化還元反応を例に挙げて、化学反応が起こる仕組みを解説する
第10回無機物質の様々な性質を、構成される様々な元素から解説する
(1)典型非金属元素と典型金属元素
第11回無機物質の様々な性質を、構成される様々な元素から解説する
(2)遷移金属元素
第12回有機化合物は単純な元素、炭素、水素、窒素、硫黄などの組み合わせでできており、その結合様式の視点から、素材としての特徴を解説する。
第13回有機化合物における官能基と化合物の分類、および分子量の決め方と構造式
第14回高分子化合物は単純な分子の繰り返しによって大きく複雑になり、組織化することで機能が発現することを、被服材料に用いられる高分子化合物を例に解説する
授業形式 / Teaching Method 対面授業を基本とし、オンライン授業(ライブ型)を含める。
評価方法 / Evaluation 評価方法:A(S)~C・E評価
評価の基準:レポート40%,授業への意欲・授業中での質疑応答60%
教科書等 / Textbook 特になし
準備学習 / Preliminary study 身近な化学物質や化学反応にはどのようなものがあるのか、日頃から注目し、興味・疑問をもって調べておくこと
担当教員問合せ先 / Office to contact テキスタイル研究室(A073a)
備考 授業内で参考となる資料を適宜配付、またはオンライン上で提示する