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講義名 機能的衣服と人体
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 3学年
必修・選択 選択
講義名(英文) Applied Study on Apparel Designing Based on Human Body
学部・学科 服装学部ファッションクリエイション学科

担当教員
氏名
◎ 永井 伸夫

授業概要 / Class Description 快適で機能性、安全および健康に配慮したアパレルをデザインするためには、ヒトの身体に関する形態機能および衣服の素材特性について、各種の衣服を対象に習得する必要がある。服種別・着用者別に機能性と企画上の留意点について解説し、市場の動向を話題に、ディスカッションしながら講義を進める。衣料管理士養成課程1級の選択科目の「機能アパレル論」に該当する内容である。
到達目標 / Goal アパレルに求められる機能は、服種・着用者によって異なる。快適で機能的で、安全性で健康面に配慮したアパレルの企画に関して、その特性を着用者別に、服種別に理解することを目標とする。代表的な服種について、留意すべき機能性を人体特性との関係において理解し、それに対応した素材や構造、その評価方法について選択できることができ、アパレル企業における今後の課題について理解できることを目標とする。
実務経験 / Business Experience 講義担当者の永井伸夫は、高等学校理科(生物)の教員経験を有する。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回Ⅰ.衣服の機能性とは何か
 1)日本の技術が新たな衣服の機能性を生んだ
 2)衣服の機能性(機能性アパレル)の条件
 3) アパレル商品企画の基礎
第2回Ⅱ.ヒトの皮膚の構造および機能と肌着の機能 
 1)ヒトの身体の動き
 2)皮膚と肌着
  ・肌着選びのポイント【素材・皮膚への影響】
  ・スキンケアの基本・洗浄
第3回Ⅲ.運動(動作)による身体の変化 
 1)運動が身体に与える生理学的効果(一過性及び持続性)
 2)運動が身体に与えるバイオメカニクス領域の効果(一過性及び持続性)
第4回Ⅳ.衣服圧による身体の機能的変化
 1)衣服圧を利用した機能性衣服
 2)肌着、整容下着、靴下やストッキングの機能と企画上の留意点
第5回Ⅴ.スポーツウェアの機能性 〜スポーツウェアに要求されるものは〜
 1)運動が身体に及ぼす影響(生理学およびスポーツバイオメカニクス的観点から)
 2)スポーツウェアに要求される基本的条件
 3)アスリートがウェアに求める条件、必要とされるアイテム
 4)各種スポーツウェア(ユニフォーム)の特徴
第6回Ⅵ.オリンピックとスポーツウェア 
 1)オリンピックを契機にして発展したスポーツウェア
 2)オリンピックとスイムウェアの開発
 3)ヒトの身体機能を超越したスポーツウェアの素材開発
第7回Ⅶ.ワーキングウエアの機能性
 1)ワーキングウエアの分類、素材、性能、要求されるもの
 2)ワーキングウェアに求められる条件と設計上の留意点
第8回Ⅷ.シューズの機能性と商品開発
 1)シューズの機能性と足の健康
 2)競技用スポーツシューズヘ要求される新しい機能
 
第9回Ⅸ. 睡眠と寝具・寝衣
1) ヒトはなぜ眠るか。~睡眠との脳波~
2) 寝心地の評価法
3)スリーピングウェアの機能と企画上の留意点
第10回Ⅹ. 帽子、メガネ、マスク等の機能と企画上の留意点
1) 対象となるものの機能性を知り、アパレル商品企画の基礎を学ぶ。
第11回Ⅺ.乳幼児服の機能性
 1) 乳幼児の形態学的特徴及び生理学的特徴
 2)乳幼児服の機能性と取り扱い時の留意点


第12回Ⅻ.高齢者服の機能性
1) 高齢者の体型・姿勢の変化
2) 高齢者の衣服における形態的・生理学的配慮
第13回XⅢ.障がい者服、特殊服(ヒトの機能を超越した衣服)の実例
  近い将来、衣服に求められる新機能とは
第14回ⅩⅣ.機能性素材および機能性衣服の市場の実際と開発事例
機能性の評価法・製造責任と消費者クレームへの対応等
授業形式 / Teaching Method グループワーク、ディスカッション、ディベート、プレゼンテーション等の活用したいと考えている
評価方法 / Evaluation 評価方法:A(S)~C・E評価
評価の基準:授業態度50%、試験・レポート50%
教科書等 / Textbook 指定なし
準備学習 / Preliminary study 各回、次回の講義までに、前回学習した内容をショートレポートにまとめて提出する準備を行うこと。
担当教員問合せ先 / Office to contact 機能デザイン学研究室(A081a)
備考 参考図書:日本家政学会被服衛生学部会編集「アパレルと健康: 基礎から進化する衣服まで」 井上書院 (2012)
●履修に関しましては、人数的な制限を設けません。
但し,履修登録学生が多い場合は抽選になります。