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講義名 建築・インテリア史C(近代)
(副題)
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 3学年
必修・選択 選択
講義名(英文) History of Modern Architecture
学部・学科 造形学部建築・インテリア学科

担当教員
氏名
◎ 種田 元晴

授業概要 / Class Description 新しい、時代にふさわしいデザインは、過去の蓄積の上に成り立つ。その意味で、現代に直結している近代の建築やそのインテリアのデザインを学ぶことは、今後の建築を考えていくうえで不可欠といえるだろう。本講義では、まず、スライドなどの映像を多く用いて、欧米の近代建築運動の動きを紹介しながら、モダニズム建築の成立過程とその後の変化について論じる。また、それと対照して、幕末から戦前にかけての我が国の建築やインテリアの変遷を概観する。これらを通して、今後の建築のあるべき方向性を探る。
到達目標 / Goal 近代社会の進展に伴い顕現した建築デザインの各種のあり方や変化を体系的に理解する。また、そうしたデザインに日本が果たした役割や日本における欧米文化の受容過程について、当時の建築やそのインテリアの空間やデザインから理解する。以上を通して、今後にあるべき建築の方向性について、歴史を踏まえて思考するための素地を形成する。
実務経験 / Business Experience 種田元晴:有限会社種田建築研究所プラスワン 建築設計担当
授業計画 / Class schedule
時限担当教員・担当教員フリーテキスト内容
第1回3時限種田 元晴欧米1:産業革命による社会の変化と建築・インテリアの様式
(産業都市、田園都市、歴史主義、アーツ&クラフツ)
第2回3時限種田 元晴欧米2:新しい材料の可能性
(鉄とガラス、鉄筋コンクリート)
第3回3時限種田 元晴欧米3:世紀末のモダンデザイン
(アール・ヌーヴォーとウィーン・ゼツェッション)
第4回3時限種田 元晴欧米4:超高層ビルとプレイリーハウス
(シカゴ派、フランク・ロイド・ライト)
第5回3時限種田 元晴欧米5:前衛の抽象美と内面性の表現
(未来派、デ・ステイル、ロシア、ドイツ表現主義)
第6回3時限種田 元晴欧米6:モダニズム建築の成立と完成
(ドイツ工作連盟、バウハウス、ル・コルビュジエ、ミース)
第7回3時限種田 元晴欧米7:近代の見直しとグローバリズム
(北欧の地域主義、構造主義、ポストモダン、脱構築)
第8回3時限種田 元晴日本1:富国強兵策と建築の西洋化
(産業施設、擬洋風、御雇い外国人)
第9回3時限種田 元晴日本2:建築教育の開始と西洋建築の習得
(コンドル、日本人建築家の登場)
第10回3時限種田 元晴日本3:近代日本の様式のあり方を巡って
(和洋折衷住宅、国民的様式、分離派建築会)
第11回3時限種田 元晴日本4:生活環境の近代化
(都市の近代住宅、郊外開発、震災復興と同潤会の住まい)
第12回3時限種田 元晴日本5:耐震・耐火技術の獲得と歴史主義の成熟
(鉄骨鉄筋コンクリート造の成立、都市の建築)
第13回3時限種田 元晴日本6:モダニズム建築の導入と展開
(レーモンド、土浦、前川、坂倉、村野、丹下)
第14回3時限種田 元晴日本7:戦後経済の発達と建築・インテリアの多様化
(メタボリズム、小住宅とアトリエ派の建築家、ゼネコンの台頭)
評価方法 / Evaluation A(S)~C・E評価
期末試験またはレポート80%、授業への参加度20%
教科書等 / Textbook 大橋竜太・平山育男・溝口明則『コンパクト版 建築史 日本・西洋』彰国社
準備学習 / Preliminary study 教科書等で、次回の該当箇所を予習のうえ、授業に臨むこと。また、建築作品の実物や遺構、関連する展覧会等の見学を積極的に行うこと。
担当教員問合せ先 / Office to contact 建築・インテリア研究室 A183
備考 参考書:
・大川三雄・川向正人・初田亨・吉田鋼市『図説 近代建築の系譜』彰国社
・日本建築学会編『近代建築史図集 新訂版』彰国社
・西田雅嗣・矢ヶ崎善太郎編『図説 建築の歴史: 西洋・日本・近代』学芸出版社
・藤岡洋保『近代建築史』森北出版
・本田昌昭・末包伸吾編著『テキスト建築の20世紀』学芸出版社
・藤岡通夫・渡辺保忠・桐敷真次郎・平井聖・河東義之他『建築史』市ヶ谷出版会
・「世界建築史15講」編集委員会編『世界建築史15講』彰国社

※オンライン授業となった場合は、一部内容を変更する場合がある。