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講義名 映画プロデュース
(副題)
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 3学年
必修・選択 選択
講義名(英文) Screen Production Studies
学部・学科 国際文化学部 国際ファッション文化学科

担当教員
氏名
◎ 宮島 秀司

授業概要 / Class Description  「映画とは時代の先端をゆく総合芸術である」それと同時に国際文化をリードしながら、大衆の心を魅了するエンターテインメントと言える。映画製作の実態や世界的な映画状況を学び、広い視野と豊かな感性を磨きながら、映画という芸術を学習する。映画を企画立案から、習作として実際に企画書を作成するまでを指導し、映画製作の基礎を習得する。
 また、映画製作における衣装デザイナー、スタイリストの仕事について、トップで活躍する人の業績を作品ごとに検証して学習する。一本の映画を選び、その作品の衣裳デザインを依頼されたと仮定し、登場人物のデザイン画を含め、女性誌の映画紹介ページを完成する。
到達目標 / Goal 映画が映画館で公開されるまでのプロセスを理解できる。
映画の歴史(変遷・現状)について理解することができる。
映画を企画・立案し、それを基に企画書の作成ができる。
自ら企画したものをプレゼンテーションできる。
映画における衣装デザイナー、スタイリストの仕事を検証し、理解することができる。
映画の衣装デザイナーとして作品に取り組み、雑誌の誌面で新しい映画の世界観を作りだすことができる。
実務経験 / Business Experience 映画プロデューサーとして、40本を超える数々の話題作、ヒット作を製作。
蜷川幸雄初監督作品『魔性の夏~四谷怪談より』でプロデューサーデビューし、『天城越え』『魚影の群れ』『薄化粧』『ベッドタイムアイズ』『木村家の人びと』などの文芸作品を手懸け、いまだに人気の大ヒット作『私をスキーに連れてって』をプロデュース。その後も、『バカヤロー!私、怒ってます』『タスマニア物語』『ゲレンデがとけるほど恋したい』『アナザヘヴン』『顔』『連弾』『ピストルオペラ』といった話題作、映画賞受賞作を次々と製作。
海外にも進出し、『春の日は過ぎゆく』(韓国青龍賞・最優秀作品賞)『CASSHERN』(全米公開)『天国の本屋~恋火』(上海国際映画祭・コンペティション)『花様年華』(カンヌ国際映画祭・コンペティション)『壬生義士伝』(日本アカデミー賞・最優秀作品賞、北京映画祭・オープニング特別上映)『珈琲時光』(ベネチア国際映画祭・コンペティション)『阿修羅城の瞳』(モントリオール世界映画祭・特別招待)等、世界的に評価された作品も多く、カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界三大映画祭のレッドカーペットも経験する。
新しい人材も率先して起用し、監督としては、中島哲也、堤幸彦、渡辺えり、岩松了などの監督デビュー作をプロデュース。また、俳優としては、三上博史、堤真一、伊原剛、大沢たかお、西田尚美、一青窈などを映画デビューさせ、韓国の国民的女優、イ・ヨンエや、台湾の人気アーティスト、ワン・リーホンの映画デビュー作も手懸ける。
映画音楽にも力を入れ、久石譲、菅野よう子、三枝成彰、岩代太郎、鷺巣詩郎、梅林茂、coba、松任谷由実&松任谷正隆、LUNA SEA、忌野清志郎、広瀬香美、GACKT、HYDE、エゴラッピン、宇多田ヒカル、中田ヤスタカ等と組み、また海外アーティストでは、スティング、ハービー・ハンコック、MJQともご一緒する。
衣装デザイナーとは、ワダエミ、黒澤和子、北村道子、伊藤佐智子、小川久美子等と数多く仕事をし、スタイリストの草分け、宮本まさ江とも親しい。
日本からアジア全域に発信する「恋する❤シリーズ」の第1弾映画『恋する❤ヴァンパイア』を製作。桐谷美玲、戸塚祥太主演、鈴木舞原作・脚本・監督の本作は、上海国際映画祭に特別招待され、上海の劇場でも上映し大評判となる。その後、2018年にミュージカル版『恋する❤ヴァンパイア』を全国で上演し、大好評。2019年には、そのスピーンオフミュージカル『HARUTO』を京本大我主演で上演する。今後も、「恋する❤シリーズ」は、映画、ミュージカル、アニメ、TVドラマと、様々なコンテンツで展開。
映画『恋する❤ヴァンパイア』の撮影に、エキストラを兼ねて学生たちを参加させた。また2021年1月、新作舞台『Mogut』を学生の希望者に観劇させた。これからも、映画、ミュージカルなどの現場に参加させ、実地学習をさせる予定。
映画、舞台、TVプロデューサーの活動のかたわら、TVではキャスター、映画解説、また執筆活動、講演活動など幅広く活躍。タレントとしては、関口宏が会長を務める(株)三桂に所属。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回オリエンテーション。1本の映画が、企画から製作、仕上げを経て完成し、映画館で公開されるまでのプロセスを解説。
映画プロデューサーの仕事とは? 映画における役割と、ハリウッド・プロデューサーと日本映画プロデューサーの相違について。
第2回課題作成についての説明。
プロの作成した映画の企画書を解説し、先輩たちの優秀な企画書も参考に、短編映画の企画書の作成について指導。
第3回総合芸術としての映画における文学、音楽、アートそれぞれの要素とのコラボレーションについて解説。
世界の映画の歴史と現状について、アカデミー賞、カンヌ映画祭、ヴェネチア映画祭などの状況もまじえて解説。
第4回アメリカのハリウッド古典映画と、アメリカン・ニューシネマ(1970~80年代)、そして1980年代から現代までのアメリカ映画の流れを、代表的な作品を通して学習。
第5回フランス、イタリア、イギリス、ドイツなどのヨーロッパ映画と、北欧、ロシア、そしてオーストラリア、ニュージーランドなど、海外の映画の流れを、代表的な作品を通して学習。
第6回台湾、中国、香港、韓国に代表されるアジアの映画について、牽引する監督たちの作品を通して学習。
第7回雑誌の企画、編集、流通を通して、雑誌が書店に並ぶまでを学習。
雑誌の読者層とポジショニングマップについて解説し、具体的な雑誌を取り上げ、それぞれの特徴について検証する。
第8回試験レポートの作成について説明。
一本の映画を選び、衣裳デザイナーとして衣装を担当したと仮定し、そのデザインを中心に雑誌の映画紹介ページを作成する。
先輩たちの優秀な作品を参考に解説。
第9回活躍する衣裳デザイナーにスポットを当て、実際に作品を見ながら、その仕事を検証する。(パート1) 

第10回活躍する衣裳デザイナー並びにスタイリストにスポットを当て、実際に作品を見ながら、その仕事を検証する。(パート2) 
第11回課題発表 〔パート①〕
作成した課題の、プレゼンテーションとディスカッション。
第12回課題発表 〔パート②〕
作成した課題の、プレゼンテーションとディスカッション。
第13回課題発表 〔パート③〕
作成した課題の、プレゼンテーションとディスカッション。
第14回課題発表 〔パート④〕
作成した課題の、プレゼンテーションとディスカッション。
その全体的な総評。
試験レポートについての解説。
授業形式 / Teaching Method プレゼンテーションとディスカッションを行う。
評価方法 / Evaluation ・評価方法:A(S)~C・E評価
・評価の基準:課題40%、試験レポート30%、授業への参加度30%
       意欲的・積極的な授業態度、課題作成・発表により総合的に評価する。
教科書等 / Textbook プリントを配布する。
準備学習 / Preliminary study ファッションメディアやプロデュースの仕事に興味を持ち、日頃から積極的に情報収集を行うこと。
担当教員問合せ先 / Office to contact 国際ファッション研究室(D47)