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講義名 服装社会論Ⅱ
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 2学年
必修・選択 選択
講義名(英文) Fashion Sociology Ⅱ
学部・学科 大学院生活環境学研究科被服環境学専攻(博士後期課程)

担当教員
氏名
◎ 申 恩泳

授業概要 / Class Description 本講では、社会学における流行理論の系譜をふりかえり、主として社会における個人の行為、自己と他者、相互作用のフレームの中で服装(ファッション)との関係を考えていく。そのうえ、現代社会及び現代人の服装やファッションについて体系的に説明することを試みる。随時、昨今の新たなファッション研究の事例を取り上げながら、服装社会論Ⅰに続き服装(ファッション)に関する社会現象や分析において社会科学的方法論の有効性や服装社会学の多様な可能性について考えていく。
到達目標 / Goal 服装(ファッション)に関する社会現象の分析において、社会学を応用した服装社会学としての枠組みをより明確に、より具体的に想像できることを目標にする。それによって学生が自身の研究テーマに対する具体的なアプローチ方法や研究方法の糸口を見つけることを目標とする。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回イントロダクション
服装・ファッション研究における社会科学的アプローチの意義と必要性について言及し、学問としての展望について考える。
第2回着装行動とミクロ社会学の応用
服装、ファッションン、流行を扱う際に、自己(個人)と他者との関係性から理解することと、その関連セオリーについて概説する。
第3回服装研究における行為理論の理解①
M. ウェーバーの行為理論を概観し、社会学の基本概念としての「行為」を理解する。
第4回服装研究における行為理論の理解②
社会行動を説明する一般命題について述べ、その延長線で人々の着装行動をとらえてみる。
第5回社会的交換理論の概観
主にミクロ的社会的交換理論について概説し、着装行動研究へのアプローチや解釈方法について理解する。
第6回社会的交換としての服装と流行①
服装を媒介にした、または流行の採用などを社会的交換理論の立場から解説する。
第7回社会的交換としての服装と流行②
ソーシャルステータスや勢力・非強制的勢力の形成における人々の関わり方と着装行動の関連性について考える。
第8回自己と他者と服装①
特にG.H. ミードの自己概念を援用、概説し、主我と客我による個々人の着装行動との関連性を考える。
第9回自己と他者と服装②
E. ゴッフマンの「行為と演技」について概論し、自己呈示における服装の役割について考察する。
第10回服装とシンボリック相互作用①
人々の相互作用過程において、服装はどのように関与し、いかに解釈されうるのかについて考える。
第11回服装とシンボリック相互作用②
個々人の間、または外界との相互作用の中で象徴的意味付与により新たな行動基盤を作る上で、服装の関わり方について考察する。
第12回身体とファッションの問題①
服と身体のかかわり方について再考し、ファッション研究における身体の捉え方を考える。
第13回身体とファッションの問題②
昨今の「ファッション化した身体」について解説し、今日的ファッションのあり方や解釈について議論する。
第14回個人の行為、自己と他者、相互作用における着装行動について総括的に解説する。
授業形式 / Teaching Method 本授業では、服装社会学の研究方法についてより具体的な可能性と展開を模索していくため、一つ一つの論題に対する討論形式で授業を行う。
評価方法 / Evaluation ・評価方法:A(S)~C・E評価
・評価基準:授業中の発言及び参加度20%、課題の完成度30%、最後のレポート50%
教科書等 / Textbook 必要に応じて文献名のお知らせ、またはコピーを配布する。
準備学習 / Preliminary study 本講で毎回取りあげるテーマ及び社会学的概念は、決して短絡的に進められるものではない。従って、予習はもちろん、授業で扱った用語や概念を手がかりに、自ら継続して探求していく姿勢が必要であることを自覚し、授業に臨んでほしい。
担当教員問合せ先 / Office to contact 服装社会学研究室(A064)