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講義名 服装社会・文化特論Ⅱ
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 2学年
必修・選択 選択
講義名(英文) Advanced Study of Fashion Sociology and Culture Ⅱ
学部・学科 大学院生活環境学研究科被服学専攻(博士前期課程)

担当教員
氏名
◎ 申 恩泳

授業概要 / Class Description 社会的行為のメカニズムを理解したうえでミクロ社会学の視点から服装や流行を扱う。授業の進め方として、6回目からは毎週とりあげるトピック(流行・社会現象)と関連文献(の一部)について予読し、その中から吸い上げた社会学理論を概説する。
毎週取り上げるトピックスや文献は学生にあげさせるので下記の講義内容およびスケジュールは変わることがある。(下記は前例)
到達目標 / Goal 社会学的側面における服装・ファッションの研究方法の修得と学問としての課題発見や問題提起、その応用と展開力を身につける。また、論点の解釈の仕方や視点の多様性に気づくことを目標とする。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回授業の紹介 授業の趣旨および概要、講義や授業の進め方などについて説明する。
第2回「ミクロ社会学について」 ミクロ社会学の領域で扱う類似概念や文献等を紹介し、研究対象や方法について概説する。
第3回「社会的行為のメカニズム」① 行動心理学における社会行動の一般命題を紹介し、そのメカニズムについて考える。
第4回「社会的行為のメカニズム」② 個々人の社会行動が社会化過程でいかに展開されるかを考察する。
第5回「社会的行為のメカニズム」③ ミクロ社会学者の社会的行為論を解説し、それらがいかに社会規範を生むのかを理解する。
第6回「自己と他者」 自己を認識する主体(主我)と他者を通して認識される客体(客我)の概念を理解し、それらがいかに服装を
通して自己表現に現れるのかを考える。
第7回「見た目依存の時代」 人はなぜ、見た目に依存するのか?セルフ・エスティーム(自己評価・自己肯定感)との関係で考察する。
第8回「日常生活における自己呈示」 ゴッフマンのドラマツルギーの概念とシンボリック総合作用論からファッションを考える。
第9回「女になりたがる男たち」 男性の女性化現象と表象としてのファッションについて考え、役割獲得と自我形成の観点から考える。
第10回「美容整形と化粧の社会学」 加工対象としての身体と装いについて、現代人のアイデンティティを考える。
第11回「現代若者における装いのプロセス―Instagramを中心に」 自己をプロヂュースし配信する媒体の変化やインフルエンサーの影響、今日的ノンバーバル・コミュニケーションのあり方などについて考える。
第12回「なぜ賢い人もファッド(一時的熱狂)にはまるのか?」 流行に関する類似用語、一般的な流行のサイクルと採用者の分類等について解説し、今日における変化を考察する。
第13回「外見とパワー」 主として女性の外見管理と身体装飾によるソーシャルパワーの獲得とその関係について考察する。
第14回全体を振り返り、服装社会学の理解や領域、ファッションを研究する上で必要とする課題発見と応用性を再認識する。
授業形式 / Teaching Method 社会学行為理論の理解をベースにしながら、各学生の関心から取り上げるトピックスクラスと学生自らの視点での論点・解説を共有しながらディスカッションを重ねていく授業形式を取る。学生が取り上げるトピックの議論においては学生自身にディスカッションを進行させ、多様な意見を取りまとめる体験と授業への積極的参加を促していく。
評価方法 / Evaluation ・評価方法:A(S)~C・E評価
・評価基準:授業への意欲・参加度60%、課題・レポート40%
教科書等 / Textbook 毎回、次週まで読んでくる課題の文献のコピーと当日の授業のレジュメを配布する。
準備学習 / Preliminary study 本授業でとりあげる文献は、その前週からの課題でもあるため、毎週文献を読んでから授業に臨む必要があり、常に、自分の研究テーマを意識し、それに関する自らの見解の構築、発言が望まれる。
担当教員問合せ先 / Office to contact 服装社会学研究室(A064)