シラバス参照

印刷
講義名 被服学特別研究
(副題)
講義開講時期 通年 講義区分 演習
基準単位数 10
校地 2学年
必修・選択 必修
講義名(英文) Special Study for Master's Thesis in Clothing Studies
学部・学科 大学院生活環境学研究科被服学専攻(博士前期課程)

担当教員
氏名
◎ 田中 里尚

授業概要 / Class Description 本研究は、学生個人個人の進度に合わせながら、ファッション文化領域についての問題意識を深め、その中から自分の問題をつかみ、調査・分析を教員の助力を踏まえつつ行い、最終的に論文形式で表現するプロセスを習得する。
到達目標 / Goal 自分自身で問題を発見し、それを解決するまでのプランを立案・策定し、期限内にそれらを実行する能力を身につける。また、問題探求の結果を、論文形式に表現する能力もまた同時に身に着けることとなる。
実務経験 / Business Experience フリーランスという立場で2001.2月~2004.3月まで、暮しの手帖社の編集業務に携わった。実績としては、『暮しの手帖 300号記念特別号』、「商品テスト」ページ、新刊誌『生活技術』(Vol.1~2)など。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回ファッション文化領域に関する論文の様々なフォーマットの調査(1)実証史学系の論文の形式を学ぶ
第2回ファッション文化領域に関する論文の様々なフォーマットの調査(2)歴史社会学系の論文の形式を学ぶ
第3回ファッション文化領域に関する論文の様々なフォーマットの調査(3)ファッション論の論文の形式を学ぶ
第4回論文のアウトライン作成と構成(1)史料やデータの存在から構成を考えるパターンについて
第5回論文のアウトライン作成と構成(2)作業仮説にしたがって史料やデータを収集・構成するパターンについて学ぶ
第6回論文のアウトライン作成と構成(3)問題発見型ないし仮説形成型の論文の構成について学ぶ
第7回問題関心と先行研究の調査(1)書籍形式になった学術的情報の精査
第8回問題関心と先行研究の調査(2)論文形式の学術的情報の整理
第9回問題関心と先行研究の調査(3)雑文・批評・アイデアレベルの学術的情報の取扱について
第10回序論の形成と中間プレゼンテーション(1)先行研究の批判と作業仮説の形成について
第11回序論の形成と中間プレゼンテーション(2)史料の読解の進行と作業仮説の「解釈学的循環」について
第12回序論の形成と中間プレゼンテーション(3)未踏査の領域の把握
第13回序論の形成と中間プレゼンテーション(4)仮説を実証するためにどのような調査が必要か
第14回方法と論文構成の確定
第15回調査計画の策定
第16回調査結果の分析と総合(1)調査結果を展開図にしてみる
第17回調査結果の分析と総合(2)調査結果を年表化してみる
第18回調査結果の分析と総合(3)調査結果をフローチャートにしてみる
第19回調査結果の分析と総合(4)調査結果をいかに表現するか
第20回論文執筆と注意点(1)接続詞とディスコース
第21回論文執筆と注意点(2)見出し・段落と意味のまとまり
第22回論文執筆と注意点(3)叙述・説明・描写
第23回論文執筆と注意点(4)引用と剽窃はどこが異なるか
第24回論文執筆と注意点(5)凡例・註・禁則処理などディティールについて
第25回論文の再読と他者評価
第26回論文の修正作業と追記について
第27回執筆完了とアブストラクトの完成 序論と結論が簡潔に対応しているかの確認と論理ルーチンを書き出し、思考の整理をする
第28回発表の技法と質疑応答の典型…主張を中心化すること…幹と枝を分ける…用語の使用法の質問…「ないものねだり」系の質問…「自己の立ち位置」系の質問…論理矛盾系の質問…史料選定の恣意性と客観性をめぐる質問…など。
授業形式 / Teaching Method 内容を書くだけではなく、どう書いているか、論文の形式例との整合性はどうか、という自己観察の力を高めるために、各回の授業冒頭に簡単なリフレクションとプレゼンテーションを行う。それによって、自分の作業が論文作成全体のどこに位置づいているかを把握し、後に続く作業との関連性を理解してもらう。
評価方法 / Evaluation 評価方法:A(S)~C・E評価
評価の基準:受講態度20%・論文50%・中間および口頭試問でのプレゼンテーション30%
教科書等 / Textbook 特に指定しない。随時、議論の中で提示していく。
準備学習 / Preliminary study 各回、授業前に論文を当該テーマについて作成し、その報告の準備を行う(2時間×28回)
授業内で得た知見や反省やフィードバックをもとに、論文の当該箇所を修正し、先を執筆する(4時間×28回)
担当教員問合せ先 / Office to contact 服装史学研究室(A067)