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講義名 異文化コミュニケーション特論
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 2学年
必修・選択 選択
講義名(英文) Advanced Studies in Intercultural Communication
学部・学科 大学院国際文化研究科国際文化専攻(修士課程)

担当教員
氏名
◎ 三國 純子

授業概要 / Class Description 言語やコミュニケーションスタイルから読み取れる日本語の特質や、日本人の考え方について理解を深める。さらに、異文化接触によって起こる様々な事例を取り上げ、摩擦が起こる背景、違和感を抱く要因について話し合う。これらの活動を通して、異なる生活習慣・文化・価値観を持つ人、あるいは立場が異なる人と共生していくための方法を考える。
授業では、各自の体験を振り返り、話し合いを通じて理解を深めていく。それと共に、各自の関心のあるテーマについて調べたこと、考えたことをスライドにまとめ、プレゼンテーションを行う。
到達目標 / Goal 日本語のコミュニケーションの特徴について理解を深めると共に、異文化接触によって生じる問題点に気づき、さまざまな視点から考えられるようになる。他者の問題事例を通して、自分自身のコミュニケーションを振り返り、自らの体験を踏まえて討議をすることによって、問題解決能力、異文化に適応する力を磨く。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回オリエンテーション:本講義の内容を把握し、到達目標を確認する。
異文化間教育の歴史を概観し、異文化とは何かについて考える。
第2回ジェスチャー、表情、視線等の非言語メッセージについて、文化によるとらえ方の違いを知る。
第3回非言語メッセージの背景にある日本人の考え方の8つの特徴「語らぬ」「わからせぬ」「いたわる」「控える」「修める」「ささやかな」「流れる」「まかせる」について考える。
第4回言語面から見た日本人のコミュニケーションの特徴、日本人の発想、物事のとらえ方について理解を深める。
第5回各国のことわざ、昔話を通して価値観の違いに気づく。国によるしつけや教育の違いについて理解を深める。
第6回あいづちの打ち方や、視点の違い、同調性などから日本人の言語行動、コミュニケーションの特徴を考える。
第7回コンテキスト(文脈)への依存度が高い「高コンテキスト文化」であると言われる日本語のコミュニケーションの特徴を考える。
第8回異文化接触とカルチャーショックの体験談をもとに自分自身の異文化適応能力について振り返る。
第9回日本と中国における謝罪行動の違いについて、コミュニケーション方略の観点から分析する。日中のテレビドラマの謝罪シーンを調査した研究をもとに、謝罪する時に何を重視しているのかについて分析する。
第10回異文化体験を、D.I.Eメソッドによって分析する。D.I.Eメソッドとは、Describe(描写する)、Interpret(解釈する)、Evaluate(評価、判断する)の頭文字をとったものである。
第11回レポートに向けた準備を行う。これまでに扱った話題から関心のあるものを取り上げ、それに関連する先行文献を探し、研究方法を考える。
第12回相手を尊重しながら、自分の気持ちや考えについて主張するアサーティブなコミュニケーションの方法を考える。
第13回職場におけるミスコミュニケーションについて考える。職場は様々な立場や考え方を持った人の集まりである。外国籍社員と日本人社員が話している動画を見ながら、より良いコミュニケーションの取り方を考える。
第14回各自のレポートの課題について、プレゼンテーションを行い、意見交換を行う。
授業形式 / Teaching Method 毎回ディスカッションを行い、自己理解、相互理解を深める。また、各自で課題を設定し、調査したテーマについて学期末に発表する。
評価方法 / Evaluation 1. 評価の方法:  A(S)~C・E評価
2. 評価の基準:  レポート40% プレゼンテーション30% 授業への意欲・参加度30% 
教科書等 / Textbook 授業の中で指示する。履修者の関心・興味により内容を変更することもある。
準備学習 / Preliminary study 新聞やニュースで取り上げられる、文化の違いから生じると思われる社会的問題について、日頃から関心を持つよう心掛けてほしい。
担当教員問合せ先 / Office to contact 語学研究室(A046b)
備考 自らの体験を積極的に開示してほしい。それと同時に、他の人の意見も尊重する態度を忘れないでほしい。