シラバス参照

印刷
講義名 美術概論
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 2学年
必修・選択 必修
講義名(英文) General Study of Art
学部・学科 造形学部建築・インテリア学科

担当教員
氏名
◎ 五十嵐 ジャンヌ

授業概要 / Class Description この授業では、古い時代にさかのぼって美術とは何かを考える。なぜ人間は美術をつくるのかという問いからはじめ、西洋の美術の流れを通して各時代に美術はどのように必要とされたのかを追う。
先史時代から近世までのヨーロッパや中近東の美術作品に数多く触れ、地理的環境、各時代の社会、経済、文化を踏まえながら、各美術作品が制作された目的、背景、表現内容、様式の特徴を学ぶ。
到達目標 / Goal 美術・建築全般の知識を学び、各自が制作する立場から美術の流れを捉え、直接的あるいは間接的に制作のヒントとなる基礎を身につけることができるようになる。各時代特有の背景のもと、どのような目的でどのようなものが作られたのかを明らかにすることで美術・建築についての見識を深めることができるようになる。
実務経験 / Business Experience 五十嵐ジャンヌ:美術史家、先史学者、本学非常勤講師
授業計画 / Class schedule
内容
第1回美術とは何か、人間だけがなぜ美術をつくるのか
 ・ラスコーの洞窟壁画 ・美術のはじまり ・ 想像力と創造力
第2回どうやって永遠を表現したのか
 ・古代エジプト文明の神々や王 ・壁画 ・ピラミッド
第3回どうやって限られた素材を活用したのか
 ・古代オリエント文明 ・浮き彫り壁画や彫像 ・日干し煉瓦を使った建築
第4回土地柄はどのように美術や建築に影響したのか
 ・古代エーゲ海文明 ・宮殿 ・壁画
第5回古典的な建築・美術様式とは
 ・古代ギリシャ神殿の列柱様式 ・理想化された人体彫刻 ・壺絵
第6回ローマ帝国の統治者がつくる公共建築や美術とは
 ・古代ローマの土木建築技術 ・ポンペイの壁画 ・彫刻
第7回諸民族の影響を受けて生まれた中世宗教の美術表現と建築
 ・初期キリスト教 ・ケルト ・ゲルマン ・ビザンチン
第8回建築の枠にしたがう人体表現とロマネスク様式の伝播
 ・ロマネスク建築 ・教会柱頭 ・宗教美術
第9回都市発展や技術向上によってもたらされた建築・美術表現
 ・ゴシック建築 ・ステンドグラス ・教会彫刻
第10回イタリアの初期ルネサンスの人間中心的な考え方から発展した美術表現
 ・絵画空間のつくり方(線遠近法、透視図法) ・フレスコ画 ・秩序と調和を求めた建築
第11回盛期ルネサンスのパトロンが求めた天才の美術作品
 ・レオナルド・ダ・ヴィンチ ・ミケランジェロ ・ラファエロ
第12回北方ルネサンスで発明された油彩画
 ・ヤン・ファン・エイク ・デューラー ・宗教改革後の美術主題の変化
第13回イタリアの過剰な表現や壮大な表現
 ・マニエリスム ・ヴェネツィア派 ・対抗宗教改革の美術 ・バロック美術と建築
第14回オランダ市民文化とヨーロッパ諸国の宗教美術
 ・フェルメール ・レンブラント ・フランスやスペインのバロック美術と建築
評価方法 / Evaluation ・評価方法:A(S)~C・E評価
・評価の基準:授業態度50%、レポート50%
教科書等 / Textbook 参考書として、五十嵐ジャンヌ『なんで洞窟に壁画を描いたの?ー美術のはじまりを探る旅(13歳からの考古学)』(新泉社、2021年)、H.W.ジャンソン&アンソニー・ジャンソンの『西洋美術の歴史』(創元社、2001年)、エルンスト・ゴンブリッジの『美術の物語』(河出書房新社、2019年)など美術の歴史に関する本を挙げておく。
準備学習 / Preliminary study 画集や作品集、可能であれば美術館、ギャラリーなどで多くの造形作品を鑑賞する。美術に関する本に目を通す。
担当教員問合せ先 / Office to contact 造形・色彩学研究室