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講義名 生涯学習概論
(副題)
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 2学年
必修・選択 必修
講義名(英文) General Study of Lifelong Learning
学部・学科 造形学部建築・インテリア学科

担当教員
氏名
◎ 栗山 究

授業概要 / Class Description  この授業では、はじめに、成人の学びに関する基本的な特徴を探り、その意義と醍醐味を学んでいく。また、各地の住民の学びあいの実践と関連づけながら、現代社会に生きる私たちのくらしのなかに、さまざまな学びが生み出されていることへの理解を深めていく。

 続いて、社会教育施設(図書館・博物館・公民館など)の存在意味を学んでいく。住民の学びあいから生まれた学習拠点を主な事例として地域における教育活動の基盤となる理論や実践に関する知識と方法を習得し、住民の学びあいとその学びあいを支える人たちの役割を考察していく。

 以上から、生涯学習・社会教育に対する自らの考えを輪郭づけていくことで、受講者各自が生涯に亘る自らの学びの社会的意味を探究していく基礎を養っていく。その上で、図書館・博物館などに携わる職員や学習支援者の役割を明らかにしていく。
到達目標 / Goal ①現代社会に生きる私たちのくらしのなかには、学校教育だけでは経験し得なかったさまざまな学びの機会や学びの場所が広範に存在している。それらの学びや学びの場所が生みだされてくる意味、社会背景や課題を理解し、説明できるようになる。

②上記①で理解できた学びの条件整備のあり方、住民の学びあいとその学びあいを支える人たち(図書館・博物館などに携わる職員や学習支援者など)の役割を説明できるようになる。

③グループワーク等での受講者相互の意見交換や、文献を読む営みを通して、生涯学習・社会教育に関する自らの意見や考えを整理し、その意見や考えを簡潔に表現できるようになる。また、その意見や考えを他者へ円滑に伝えていく方法や、課題に対する他者との相互学習のあり方を検討できるようになる。

 以上から、受講者各自が、本講義終了後の自らの生涯に亘る学びの社会的意味を探究していく基礎を培うことが、到達目標である。
実務経験 / Business Experience  地方自治体の教育委員会・社会教育施設(公民館・博物館)で社会教育事業を担当経験あり。
 本講義では、その教育活動の実際と今後の展望について解説する機会も、設定している。
授業計画 / Class schedule
年月日(曜日)時限担当教員・担当教員フリーテキスト内容
第1回令和 4年09月22日(木)3時限対面オリエンテーション 自身のこれまでの学びをふりかえる
第2回令和 4年09月22日(木)4時限対面グループワーク① 成人の学習とは:文献から基本となる特徴や課題を考察する
第3回令和 4年09月22日(木)5時限対面基礎教育の課題と展望:本日のふりかえりレポート①を作成し提出する
第4回令和 4年09月24日(土)2時限対面成人の学習論の展開の整理:UNESCOの議論から生涯学習に係る国際的動向を整理する
第5回令和 4年09月24日(土)3時限対面グループワーク② ノンフォーマル教育とは:その特徴と可能性を考える(各自PC持参)
第6回令和 4年09月24日(土)4時限対面グループワーク② 本日のふりかえりレポート②を作成し提出する(各自PC持参)
第7回令和 4年09月24日(土)5時限対面グループワーク② 映像からノンフォーマル教育の具体的事例に学ぶ
第8回令和 4年09月26日(月)4時限ライブ【オンライン】 グループワーク② グループ別の報告会:前7回の学習をふりかえる
第9回令和 4年09月26日(月)5時限ライブ【オンデマンド】 日本の生涯教育制度を把握するまとめレポート①を作成し提出する
第10回令和 4年09月28日(水)1時限対面学校教育と社会教育の連携:映像視聴を通し、生涯学習社会の理念と課題を再検討する
第11回令和 4年09月28日(水)2時限対面社会教育施設である公民館、図書館、博物館など:映像視聴を通し、その役割を検討する
第12回令和 4年09月28日(水)3時限対面グループワーク③ 住民の学びあいを地域で支える司書・学芸員の実践分析
第13回令和 4年09月28日(水)4時限対面グループワーク③ 本日のふりかえりレポート③を作成し提出する
第14回令和 4年09月29日(木)4時限ライブ【オンライン】 グループワーク③まとめ:まとめレポート②を作成し提出する
授業形式 / Teaching Method  講義内容と関連して各日、受講者相互の学びあいが促されるようなペア学習や、授業内で指定した文献等をグループメンバーで分担し、相互学習に取り組むグループワーク等を実施し展開する。
 オンライン授業(ライブ型)の場合はチャットを通した意見や感想のやりとりのほかブレイクアウトルームを用いたワークを実施する。
評価方法 / Evaluation ・評価方法:A(S)~C・E評価
・評価の基準:(1)対面授業日の最終回時に提示するふりかえりレポート(15%×3日)+(2)ライブ授業時に提示するまとめレポート(15%×2日)+(3)平常点(各日のコメントペーパーの提出、グループワーク②報告会への取り組み、グループワーク①②③での積極的な貢献)(25%)で評価する。
 ふりかえりレポート①②③の提出は2/3以上、まとめレポート①②は全提出が、単位修得の必要条件となる。
教科書等 / Textbook 教科書:各回テーマに応じ、授業内で提示するほか、担当教員が作成した教材を配布する。

参考書:「月刊社会教育」編集委員会編『月刊社会教育』旬報社(各月発行中)、鈴木敏正・朝岡幸彦編『社会教育・生涯学習論-すべての人が「学ぶ」ために必要なこと』学文社(2018年)、手打明敏・上田孝典編『社会教育・生涯学習』ミネルヴァ書房(2019年)、長岡智寿子・近藤牧子編『生涯学習のグローバルな展開-ユネスコ国際成人教育会議がつなぐSDG4の達成』東洋館出版(2020年)、丸山英樹・太田美幸編『ノンフォーマル教育の可能性-リアルな生活に根ざす教育へ』新評論(2013年)、浜口哲一『放課後博物館へようこそ-地域と市民を結ぶ博物館』地人書館(2000年)など。上記以外の他の参考書は授業内で紹介する。
準備学習 / Preliminary study (1)上記「授業形式」で記したアクティブ・ラーニングに取り組み、他者との相互学習をより効果的に進めていくため、各課題は確実に取り組むこと。

(2)3日間の対面授業+2日間のオンライン(ライブ型)授業+1回のオンデマンド課題という、計5日間に亘る集中講義となるため、配布するレジメや資料は、各自でファイルなどを用意して必ずまとめておき、講義内容やグループワークでのディスカッションで気づいたことを、講義終了後に自分なりにふりかえる時間を自覚的につくってほしい(授業1回あたりの学習時間は60分)。

(3)5日間の集中講義修了後は、可能な限り、講義内容を踏まえ、自らの問題意識や興味関心のある社会教育実践の現場に足を運び、住民・社会教育職員(社会教育主事、社会教育士、司書、学芸員)とともに学びを深めていく機会をつくってみてほしい。そうした機会も適宜、講義内で紹介していく。
担当教員問合せ先 / Office to contact  個別での質問や相談等は、各日授業終了後の時間に対応する。積極的に問い合せてほしい。
 非常勤講師室(A042)、博物館学研究室(F43)
備考 (1)対面授業日(1日目・2日目)は、各日の授業内で実施するコメントシートを通した相互のやりとりを通し、授業の感想・質問・意見・授業理解度・改善点等のフィードバックを行う。オンライン授業(ライブ型)日(3日目・5日目)は、Google Classroomを利用して、同様のフィードバックを行う。

(2)グループワーク②の時間(第5回・第6回)は受講生で持参可能な方はノート型PCを準備してほしい。

(3)Covid-19感染状況に応じ、大学の判断で、第8回・第9回・第14回授業日以外もオンライン授業(ライブ型)に切替わる場合も想定しておくこと。詳細は状況が発生都度、Google classroom にて通知する。