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講義名 博物館教育論
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 2学年
必修・選択 必修
講義名(英文) Museum Education
学部・学科 造形学部デザイン・造形学科

担当教員
氏名
◎ 菅井 薫

授業概要 / Class Description 博物館における教育活動の歴史と理念、活動の基礎となる学習理論、具体的な事例に関する講義を通して、博物館の教育的役割と意義について理解を深める。また,受講生には積極的に博物館を訪問する機会を増やしたうえで授業に参加することを求める。
到達目標 / Goal 博物館における教育的役割を理解し、職員あるいは利用者として博物館を積極的に活用することができるようになる。
実務経験 / Business Experience 川崎市市民ミュージアム、東京都江戸東京博物館において、主に教育活動に従事。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回オリエンテーション:本授業のねらい、概要、参考文献、近隣の博物館・美術館などを紹介する。
第2回博物館での教育的活動の手法:博物館で行われている教育的活動の全体を具体例をもとに学ぶ。
第3回博物館の利用実態と「博物館体験」:受講生の体験も例にしながら、(1)人はなぜ博物館に行くのか、(2)博物館は、どのようにして来館者の体験を把握しているのかを学ぶ。
第4回「学び」を考える:博物館での「学び手」の特性を把握するため、学び、学習の背景にある教育理論を学ぶ。
第5回博物館での利用者支援:博物館がすべての人に開かれた場であるために必要となる考え方と方策を考える。特に、近年高まりつつある、「社会的包摂」の考え方についても取り上げる。
第6回博物館でのコミュニケーション:博物館教育はコミュニケーション行為無しには成立しない。そこで、(1)コミュニケーションとは何か、(2)博物館でのコミュニケーションとは何かについて、受講生の理解を改めて問い直す。
第7回博物館教育活動の企画と実施:実際に行われた教育的活動を事例に、博物館ではどのようにして活動を企画・実施するのか、そのプロセスと手法を学ぶ。
第8回博物館と補助教材:博物館資料(展示)と来館者とを仲介し、能動的な学びを促す役割をもつ補助教材の役割について、具体例をもとに学ぶ。
第9回博物館と学校教育:博物館を利用する人や組織の中でも学校教育に焦点を当て、共に活動を行っていく上で必要となる考え方と活動の実態について学ぶ。
第10回生涯学習/人材養成の場としての博物館:博物館での市民による参加/参画型の活動は不可欠になりつつある。専門家とは異なる市民が博物館活動に関わることの意味について、考える。
第11回地域やコミュニティに根差した博物館での教育活動:博物館といっても、ひとくくりにはできない。(1)地域やコミュニティに根差すとはどういうことなのか、(2)大型の国立、都道府県立館にはない教育的活動とは、どのような活動なのかを考えていく。
第12回博物館教育の方針と評価:博物館における評価の全体像を把握した上で、教育活動を行う際に必要となる評価の視点と手法について学ぶ。
第13回授業のふりかえり、博物館教育の実際:授業全体のふりかえりを行うとともに、現在の博物館教育での最新の動向や課題について紹介を行う。
第14回試験:授業を通して学んだ内容について、論述形式での試験を行う。
授業形式 / Teaching Method 講義形式が中心となるが、授業テーマに応じて、グループワークや参考となる映像資料の視聴を行う。
評価方法 / Evaluation ・評価の方法:  A(S)~C・E評価
・評価の基準:  授業後のコメントシート提出(20%)、制作物(40%)、試験(40%)
教科書等 / Textbook 第1回の授業で参考文献を紹介し、必要な資料は随時コピーを配布する。
準備学習 / Preliminary study 第1回の授業開始前に一度は博物館へ行くこと。
授業後に示す課題に取り組み、コメントシートをまとめること(1時間程度)。
担当教員問合せ先 / Office to contact 非常勤講師室(A042)、博物館学研究室(F43)