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講義名 日本経済・産業特論
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 1学年
必修・選択 選択
講義名(英文)
学部・学科 大学院生活環境学研究科被服学専攻(博士前期課程)

担当教員
氏名
◎ 小松 浩一

授業概要 / Class Description  多様化・複雑化しつつ大きく変化を続ける日本の経済産業社会(ビジネス社会)について、今後、研究職・実務職を問わず不可欠となる概念やとらえ方を習得し、これを各自の問題意識と結びつけて研究や実務を進めていくためのスキルと方法を学ぶ。
 分野や領域を越えて必須となるキーワードを中心に、経済産業社会をとらえる視点や情報リテラシーを習得するとともに、ディスカッションを通じて各自の問題意識との関連を深めることで、履修者の研究テーマの明確化と、今後のキャリアプランの構築に寄与する。
到達目標 / Goal  各学部での学びの上に、本授業での講義・演習・ディスカッションを通じて、以下の3点を習得することをめざす。

① 経済・社会事象を、その背景となる問題群を含めてとらえる視点・観点(情報リテラシー)をもち、自分の言葉で説明することができる。
② 経済・社会事象を履修者各自の興味や関心と結びつけ、履修者各自のテーマを、各人固有の「問題意識」として深めていくことができる。
③ 問いの立て方やその裏付け、調査・分析、ディスカッションやレポート作成を通じた論理的思考力、表現力などを、研究や実務の中で活かすことができる。
実務経験 / Business Experience (株)三越伊勢丹 営業本部 顧客政策(マーケティング)担当部長、
              店舗計画担当、店舗政策担当部長、
              デジタル戦略部、WEB事業戦略担当部長
中小企業診断士・一級販売士
(経営コンサルティング、店舗改革、福祉ビジネス、まちづくり支援等)
東京販売士協会副会長
授業計画 / Class schedule
内容
第1回オリエンテーション
・全体概要、ゴールの共有、授業の進め方等について解説する。
・「テーマ」とは何か、社会認識と問題意識の関係について共有する、
・ワークシートに沿って、履修者各自の「テーマ」を可視化する。
第2回フレームワークとデザイン思考
・経済社会現象をとらえ、ビジネスにあてはめて議論・検討していくための思考の枠組みを、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

問題解決/PEST/SWOT/3C/STP/4P/ロジックツリー/マインドマップ/5フォース/PPM/バリューチェーン/KJ法/デザインシンキング  など
第3回マクロ環境と未来予測
・多岐に渡る産業社会の環境要素を把握し、未来を描くための情報のとらえ方やリテラシーについて、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

情報リテラシー/PEST分析/未来学・未来予測/人口減少/少子高齢化/地方創生/資本主義/サスティナブル/SDGs/DX/Sosiety5.0/ライフシフト/ウィズコロナ/アフターコロナ/2030年の世界/2050年の世界  など
  
第4回業界構造と流通形態(業態)
・産業社会を構成する様々な業界の構図(業界マップ)の把握とともに、特に流通業界の構造と歴史、業態の盛衰について、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

業界マップ/業界マーケティング/ファッション業界・アパレル業界/流通史/業種・業態の変化と具体例(百貨店・SC・商店街/ユニクロ・無印良品・スターバックス・イオン・丸井 など)
第5回消費行動の変化とマーケティング
・志向の多様化とテクノロジーの進化で大きく変わる「消費者行動」について、ターゲットのとらえ方を中心に、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

マーケティングの基本フレーム/マーケティングリサーチ/消費者行動/第4の消費/世代論/Z世代/二極化社会/STPとターゲット/デジタルターゲティング/ファッションとターゲット/CRMとファンベースマーケティング  など
第6回マーチャンダイジング
・モノやサービスを「作って、売る」ためのプロセスと方法について、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

製品開発/商品開発/商品化計画/マーチャンダイジングサイクル/流通単位と関心度単位/マーチャンダイジング計画 など
第7回デジタル社会とデジタルマーケティング
・もはや「第2の自然」ともなったデジタルテクノロジーについて、個々の技術を踏まえた社会的な意義を、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

デジタルとアナログ/DX/Society5.0/IOT・AI/VR・AR/デジタルマーケティング/デジタルメディア/EC/OMO/関係性マーケティング/カスタマージャーニー/カスタマーサクセス/コンテンツマーケティング/サブスクリプション/シェアリングエコノミー/デジタルとファッション  など
第8回各自のレポートの発表とシェア①【中間報告】
・履修者各自が取り組むレポート内容を発表する。(テーマと骨子)
・ディスカッションを通じて、各自の問題意識を検証する。
・レポートのゴールに向けた道筋を明らかにする
第9回ビジネスモデル
・デジタル技術の発達とともに発展した、ビジネスを「仕組み(モデル)」としてとらえるアプローチについて、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

ビジネスモデル/企業間組織/エコシステム/シェアリング/プラットフォーマー/クラウドファンディング/ロングテール/フランチャイズ/SPA/投げ銭モデル/サブスクリプション/アフィリエイト など
第10回マネジメント
・研究・実務を問わず、人と組織を活用して成果を上げる普遍的な手法について、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

ドラッガー/テイラー/仕事のマネジメント/人と組織のマネジメント/運営管理(オペレーションマネジメント)/チームビルディング/リーダーシップ/フォロワーシップ など
第11回リーガル&アカウンティング
・ビジネス実務では不可欠な法律の知識や、財務諸表の読み方、計数分析管理の基本について、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

法律の読み方と解釈/ビジネス実務法務/計数分析/BS・PL/事業計画/CF経営 など
第12回ソーシャルデザイン① ~環境・福祉社会とユニバーサルファッション~
・サスティナブル社会への転換が不可欠な中で、環境・福祉分野の動向をもとに、これからの社会のあり方について、以下の用語を手掛かりに学び、議論する。

SDGs/資本主義/持続可能(サスティナブル)/ソサエティ5.0/エシカルファッション/ユニバーサルデザイン/シニアライフデザイン/ケアとは何か/社会福祉/介護保険と介護サービス  など
第13回ソーシャルデザイン② ~まちづくりとフィールドマーケティング~
・地方創生や地域活性化の流れを踏まえ、まちや店をみる視点・観点を、以下の用語を手掛かりに学び、議論・実践する。

地方分散型社会/スマートシティ/地方創生/まちづくり三法/エリアマーケティングと商圏/ストアコンパリズン など
第14回各自のレポートの発表とシェア②【最終報告】
・履修者各自が取り組むレポート内容を発表する。
・ディスカッションを通じて、各自の問題意識を検証する。
・今後のキャリアプランとの関係を位置づける。

まとめと展望
授業形式 / Teaching Method 授業は、基本用語(キーワード)の提示と解説をもとに、ディスカッション形式で行う。必要に応じて展示会や店舗視察等のフィールドワークを実施する。
評価方法 / Evaluation 評価方法 A(S)~C・E評価
評価基準 レポート:50%  授業態度・取り組み:50%
教科書等 / Textbook 授業の中で指示する。
必要に応じて、資料を配布する。
準備学習 / Preliminary study ①予習:次回のディスカッションに向けて、授業で提示するキーワードを調べ、自分の問題意識をまとめておく(1時間程度)
②レポート(5000字~10000字程度)の作成に向けて、各回の授業をもとに検討する(1時間程度)
担当教員問合せ先 / Office to contact  服装社会学研究室(A064) 小松浩一 (A館6階)