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講義名 文学
(副題) 世界の文学と文化
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 1学年
必修・選択 選択
講義名(英文) Literature
学部・学科 国際文化学部国際ファッション文化学科

担当教員
氏名
◎ 白井 菜穂子

授業概要 / Class Description 本講義では「文学は知の遊び」と理解することを目的とする。文学に現れる表と裏の解釈を、昔話から21世紀文学まで、ヨーロッパ文学から日本文学まで、作品の実際の文章を読んで考える。各国の文学を、歴史、文化、言語、宗教、政治などの様々な観点から分析する。また、個々の作品から時代背景や国民性などを読み取る。
到達目標 / Goal 主な国文学、外国文学に親しみ、言葉や文章の分析をもとに文学の鑑賞ができる。
海外の文学に見られる時代背景、文化、国民性を知り、自文化との比較考察ができる。
社会の様々な事象を多角的視点から考察することができる。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回導入▼世界の文学が各時代の社会や歴史と深く関わっていることを学び、以降の講義を聴く基礎を作る。本年のテーマ「多様性の文学」の解説をする。
第2回金子みすゞの詩 その1▼日本童謡詩で有名な金子みすゞの詩を読む。作家の生い立ちや環境がどのように作品に影響を与えたかについての講義から、作品を読むにあたっての基本的知識を学ぶ。
第3回金子みすゞの詩 その2▼普遍的なテーマを扱った作品を読み、作家の人間性、倫理観を詩の言葉から読み解く。
第4回カフカの短編 その1▼変人とされたフランツ・カフカの生い立ち、作品が書かれた時代背景を学び、人と違う独特の世界観が現代人に受け入れられる理由を考える。
第5回カフカの短編 その2▼カフカの作品を読み、作家が描こうとした、社会に拒絶された個の葛藤を読み解く。
第6回不思議の国のアリス その1▼児童文学として有名だが、作品が書かれた背景を学ぶことによって、隠されている本当のテーマは何かを考える。
第7回不思議の国のアリス その2▼実は社会批判が描かれているこの作品を読み、19世紀イギリス社会に受け入れられなかった作家の執筆意図を考える。
第8回ヘミングウェイの短編 その1▼アメリカ文学の代表的作家としてヘミングウェイの短編を読む。作品が書かれた背景を講義し、作品を読むための基礎知識を得る。
第9回ヘミングウェイの短編 その2▼実際の作品を読み、男らしい作品で有名な作家の別の一面を取り上げ、多様な人間性の受容について考える。
第10回ムーミン谷の十一月 その1▼フィンランドの作家トーベ・ヤンソンの日本でも人気のある作品を読むにあたって、書かれた時代背景を学び、作品の主題を読み解くための知識を得る。
第11回ムーミン谷の十一月 その2▼ムーミンシリーズの中でも人間の多様性が強く描かれた作品を読み、作家の主張を読み解く。
第12回私の女の実 その1▼現代韓国文学で人気のあるハン・ガンの短編を読む。執筆の背景などを講義し、作品理解のための基礎知識を学ぶ。
第13回私の女の実 その2▼妻が植物に変身するという不思議な作品の主題は何なのか、現代韓国が持つ問題を探る。
第14回多様性の文学とは▼社会から受け入れられない人間の物語をとおして、様々な個を受容すべき多様性のある社会の実現を考える。
授業形式 / Teaching Method 新型コロナウィルス感染状況により授業形式は異なる。対面授業の場合は主に講義形式とし、与えられた課題に対してグループディスカッションし、グループで出した結論を報告する。オンライン授業の場合はオンデマンドで講義ビデオを配信し、与えられた課題を提出する。
評価方法 / Evaluation 評価方法:A(S)~C・E評価
評価の基準:新型コロナウィルス感染状況により評価方法は異なる。対面授業の場合は、授業態度30%、課題提出30%、試験40%で評価する。オンライン授業の場合は、授業態度30%、課題提出70%で評価する。
教科書等 / Textbook 指定なし
準備学習 / Preliminary study 授業で扱う作品の資料を配布するので、受講前に必ず読み、作品に描かれた「多様性」について自分なりに考えておく。
担当教員問合せ先 / Office to contact 語学研究室(A046b)