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講義名 日本服装史
(副題)
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2
校地 1学年
必修・選択 選択
講義名(英文) History of Japanese Clothing
学部・学科 国際文化学部国際ファッション文化学科

担当教員
氏名
◎ 福田 博美

授業概要 / Class Description 縄文時代から現代に至る日本の服装の歴史について講義する。歴史上、海外との交流が盛んな時は海外からの服装が取り入れられ、交流が途絶えると国内で独自の発展を見せてきたのが日本の服装の歴史である。また、貴族文化から武家文化に代わっていくときの服装の変容も日本服装史の「みどころ」である。各時代の服装における「美的感覚」を学ぶことで感性を豊かにしてほしい。
到達目標 / Goal 各時代の日本の服装を知ることで、日本文化への理解を深めることができる。日本服装史の専門用語を習得することができる。
授業計画 / Class schedule
内容
第1回▽オリエンテーション・歴史と服装
日本の風土の特色に基づく、歴史と服装との関連性を述べる。
第2回▽縄文・弥生時代の服装
原始社会の生活と服装を通して、衣料と染織の始まりをとらえ、「着装」の原点を辿る。
第3回▽古墳時代の服装
古墳の人物埴輪に見る服装・装身具について学ぶ。朝鮮半島から導入された大陸文化の影響として左衽(さじん)の着装を説明する。
第4回▽飛鳥・奈良時代の服装
律令体制下、制度化された服装の展開を述べる。隋・唐から取り入れた服装の制度および右衽(うじん)の着装の変化を探る。
第5回▽平安時代の服装1
公家社会を背景に公家装束(しょうぞく)の流れを捉える。国風文化の影響および院政開始後の変化を辿る。
第6回▽平安時代の服装2
公家装束である「束帯」「十二単」の形態と着装を説明し、襲色目(かさねいろめ)にみる色彩美を述べる。
第7回▽鎌倉・室町時代の服装
公家文化から武家文化への移行期、質実剛健な鎌倉文化と室町文化におけて展開した武家装束の変容を見ていく。
第8回▽古代・中世のまとめ・文化学園服飾博物館見学
これまでの授業を総括して要約文を作成する。また、授業に関連の展示が行われる場合、事前に説明を行い、見学をしてレポートにまとめる。
第9回▽安土・桃山時代の服装
現代の「きもの」のルーツである「小袖」の成立を捉える。また、南蛮からもたらされた服飾文化にも触れる。
第10回▽江戸時代の服装1
江戸の町人文化と服装に着目し、江戸時代初期の華やかな「慶長小袖」から明暦の大家以降の染めを中心とした「寛文小袖」への展開を述べる。町人文化が花開く背景を知る。
第11回▽江戸時代の服装2
江戸後期は享楽的、批判的精神に富んだ化政文化の中で粋な「小袖」が登場する様子をとらえる。幕府の禁止令に伴う町人文化の変容を辿る。
第12回▽明治時代の服装
文明開化・洋服の導入と鹿鳴館スタイルについて説明する。また、結髪改良と衣服改良運動について学ぶ。
第13回▽大正時代の服装
大正デモクラシー、関東大震災の影響で進む洋装化の諸相をとらえる。
モダニズム文化とモダン・ボーイ、モダン・ガールについて説明する。
第14回▽昭和時代以降の服装
戦中・戦後の服装にはじまり、1960年代~1980年代ファッションを中心に説明する。
授業形式 / Teaching Method 講義以外にフィールドワークとして、授業で触れた内容に関連した展示が開催されている場合、文化学園服飾博物館等の展示を見学し、実物資料の観察を行い、情報を収集して授業(レポート作成等)に活かす。
評価方法 / Evaluation ・評価方法:A(S)~C・E評価
・評価の基準:授業態度40%、課題提出60%
教科書等 / Textbook 事前に資料を配付する。
準備学習 / Preliminary study 日本史の概要を把握していた方が理解が深まるので、大まかな流れだけでも予習しておいてほしい。
事前に資料に目を通して、用語等を調べる。事後は課題を提出し、振り返りを行う。(1時間程度)
担当教員問合せ先 / Office to contact 服装社会学研究室(A064)